Nocturnes [ノクターン]
![Nocturnes #2 [image] Nocturnes #2](../noct_img/noct_2x.jpg)
“Nocturnes”は音楽が呼び起こす感覚を転化する。寒い冬の午後、ロンドンの古びた墓地から詩の創作は始まる。薮の暗がりの中で見失われた一輪の枯れた薔薇。戦争と火、憎しみと強欲で引き裂かれた外…ヨーロッパ。詩人は光、そして、安息、夢の庭園への脱出を望みながら/もはや存在しない何かを、いや、もしかするとその存在すらなかったのかもしれない何かを切望しながら、途方に暮れる。
“Nocturnes”は20枚のモノクロ写真から成る詩であり、音楽(ショパンなどによって書かれたピアノ曲であり、19世紀の裕福な家庭で夜に好まれて演奏された音楽、ノクターン。)を出発点として、ドイツの詩人リルケ(ドゥイノの悲歌)からインスピレーションを受けながら、寂しくもの悲しい夜の花たちを表現した写真詩である。
'96年4月 フィリップ・ウイッテンバーグ